2021.02.02 05:43ピースをつくる「修論はジグソーパズル」でもお伝えしたように、4万字~10万字など、修士論文では、ひじょうに長い文章を書くことになります。しかし、どんなに長い文章も、けっきょくは「小さなピースの集まり」でつくられているのです。そこで、いきなり修論全体=すごく複雑で大変な作業をイメージするのではなく、まずは、「1ピースだけ書いてみよう」と考えて取り組んでみましょう。Photo by insung yoon on Unsplash
2020.10.08 00:14研究の心がまえ――ニュートラルでいこう研究をすることは、なにがしか自分のなかに「言いたいこと」があり、その「言いたいこと」がいかに根拠のある主張であることを立証するプロセスです。とはいえ、調査をすすめたり、分析をしていくうちに、「あれ?これは、私が最初に考えていた『言いたいこと』とは 違っているのでは・・・?」とか、「『言いたいこと』を根拠づけるようなデータが出てこない・・・!?」ということがあります。社会人院生は、しっかりした問題意識をもって入学してくるので、この『言いたいこと』への思い入れが強く、『言いたいこと』に合うデータを探そうとしてしまいます。でも、そうした心がまえでいると、論理的な立証から離れていってしまいます。自分に都合のいいデータだけを集めたものは、研究ではありません。研究...
2020.09.02 07:17修論はジグソーパズル社会人院生にとって、4万字~10万字という長い文章を書くことは、未経験の体験です。会社生活で書く文章と言えば、企画書やプレゼン、報告書ですが、企画書、プレゼンは、短い文の羅列だし、なが~い報告書を、ヒラ社員が書くことはあまりないと思います。そこで、「修士論文は4万字以上です」と言われると、そんなに長い文章を、この自分が書けるんだろうか・・・!!と、心の中では、緊張とおそれでブルブルしてしまいます。長い文章を書く、と思うと、途方もなく果てしない旅路のように思ってしまいますが、修論は、長い文章ではなく、パーツとパーツをつなぎあわせたものと発想を転換してみましょう。
2020.05.16 01:34先行研究の読み方先行研究の大切さがわかったところで、では、先行研究を読むときに、どんな点に注意しながら読んで、どんなことを記録しておくと、修論を書く時の助けになるでしょうか。はじめて専門論文や専門書を読むと、知らないことだらけで、「どれもこれも大事に思えて、まとめられないーー(´゚д゚`)!!」と思うと思います。はじめてのゼミ発表のとき、10ページの論文なのに、レジュメは8ページになっちゃったりとか((;´・ω・))「それ、全然まとめてないぢゃん・・・」と、みんなが心の中でつっこんでいたと思います。なぜ、こんなことが起こるかというと、その論文の背景となる知識を知らないからなのです。私たちは、必ずしも「書かれている文」だけを読んでいるわけではありません。例えば、次の文章...
2020.05.08 08:05先行研究とは社会人院生が陥る落とし穴のひとつが、 「先行研究がわからない」ということです。 わたしも, 大学院に入学して修論を書いた後も 「先行研究とはなにか?」が今ひとつわからず、 あらゆる先輩や同期の院生に「先行研究ってなに!?」と聞きまくっていました。 そもそも入学したての頃は、 「私の研究に、先行研究はない」 と思ってました(うわーー!!恥ずかしい!!) 他の社会人院生もこう言うことがすごく多かったのです。 研究を知ってる方からしたら、 「はあ!?(# ゚Д゚) 先行研究なかったら、それは研究じゃ...
2020.04.25 06:19修論とは「発見」を文章にするものPhoto by Yan Ming on Unsplash大学院に入学すると、当然のように修士論文を書くための勉強、研究が始まります。でも、社会人院生は、「修論とは何を書くものなのか」が意外に理解できていません。そもそも修論ってどんなもので、レポートとどう違うのか?答えはズバリ、「新しい発見があること」です。レポートは、これまでの研究者が調べてわかっていることをまとめた上で、自分の意見を書きますよね。その意見は、あくまでもレポートとして調べた中からわかったことであって、必ずしも自分が調査した結果から導くのではありません。一方、修論で求められるのは、以下のプロセスです。 A「これまでの研究者が調べていないこと」を見つけ、 B「自分で調査して」 C「新しく...
2020.04.07 05:29伝える技術さて、大学院生活が始まると、なにかと文を書く機会が多くなります。アカデミックの場での評価の対象は「書かれたもの」です。ゼミや報告会での研究発表、リサーチぺーパーも修士論文も、「書かれた文章」がすべてです。「あ、あそこはちょっと説明が足りてなかったんで、 今、口頭で捕捉説明しますね」というのは仕事の場では、そんなに問題にはならないですね。むしろ注意をひきつけるという一つの方法でもあります。でも、アカデミックの世界では、「修士論文ではうまく書けなかったから、口頭で説明します」は基本なしだと思っておきましょう。(ゼミの発表では許されますけど、それも先生によります)だからこそ、誤解なく、正確に、読み手に伝える技術が必要です。社会人にありがちなのが、・文学的表現...