社会学など、社会調査を重視する分野で、
先行文献を読むときにおさえておくとよいのが、
それぞれの文献、研究で用いられている
調査の概要です。
例えば、「AがBであることがわかった」という場合でも、
10人に調査したのか、1万人に調査したのか、
あるいは、どの時期に調査したのか、
または、大都市の東京都と、地方都市の小さな市町村では
人々がおかれている状況はまったく違いますよね。
そして、
調査の方法が質問紙なのか、インタビューなのかによっても、
なにが聞けていて、
なにが抜け落ちているのか、
は異なってきます。
こうしたさまざまな調査の条件によって、
データの内容の解釈はかわってきます。
そこで、先行文献を読むときは、
その知見を導き出した方法やデータについて
メモしておきましょう。
おもなポイントは以下の通りです。
・調査の時期
・調査の場所
・調査対象の人数
・調査主体、調査の目的:
誰が、誰に、何のために調査したものか
さらに、
自分の研究テーマとくらべて
共通点、ずれている点、異なる点
などもメモしておくと、
あとあと修論を書く時の参考になりますよ。
研究雑誌に掲載されている論文の多くは、
専門家によって査読されているので、
こうしたデータの信頼性、妥当性が確かなものが多いと思いますが
一般書などの調査を使うときには、データの妥当性も確認が必要です。
そんなとき、上記のポイントに気を付けておくといいと思います。
こうしてためた知識の蓄積は、
自分の調査をするときの参考にもなります。
先行研究を読むときは、
必要なこと、感じたことを、
とにかくなんでもメモ、メモ、メモ!!
そのメモが、あなたの研究のガイドになってくれますよ。
Photo by Yusuf Evli on Unsplash
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