研究生活の中でもっとも苦しい坂道のひとつは、
研究する内容(研究テーマ、問い、対象など)を絞ることだと思います。
問題意識を強くもって入学する社会人の方は、
「研究内容はもう決まってる」
と思うでしょう。
とはいえ、研究テーマは、試行錯誤の中で育っていくものです。
ですから、研究の過程で、何度も
その研究テーマ、研究対象、問いに対して、
「なぜ、自分はこれを研究したいのか?」
を問い直し、ことばにする作業をしておきましょう。
「ガイドとなる分析本をもとう」で紹介した本の
著者である水野節夫先生は、
研究内容を、2つの視点からチェックすることをおすすめされています。
そのうちのひとつが、
①意味チェックです。
これは、
自分にとって、この研究がどんな意味をもつのか、
という視点で行います。
そしてもうひとつは、
②意義チェックです。
これは、
学問的に、この研究にはどんな意義があるのか、
という視点からのチェックです。
①意味チェックだけ=自分の思いだけで突っ走る、
のでは、大学院レベルの研究にはなりません。
②意義チェックをすることで、自分の研究テーマを
学問の流れの中に位置付ける、という作業が必要です。
と、経験者がこのように書くのは、ほんとうに簡単ですけれども、
これから経験する学生にとっては、
「こんな抽象的な説明じゃわかんないよ!!」
って感じだと思います。
あるいは、
「そんなことはわかってるんだけど、
どうしたら、意義チェックになるのかがわからないんだよ!!」
と思う方もいますよね^^;
わたしも、院生のときは、
「理屈より手順を教えろ!」
って思ってました!!!!
大学院での教え方は徒弟制度のようなもので、
教え方がちゃんと確立されてるわけではなく、
かなり行き当たりばったりなんですよね。
わたしが、このHPで修論サポートサービスを始めたのも、
誰もがきちんと、学問的な手順を身につけられる手助けをしたいと思ったから。
研究の過程は一人ひとり異なるため、
具体的にこう、と簡単には言えません。
だからこそ、修論執筆には、経験済みの伴走者が重要です。
せっかく入学した大学院です。
少しでも多くの学生さんが、
今よりももっと知的な世界に触れて成長できますようにと願っています。
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