大学院に行って、なにになるの?

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社会人が「大学院に進学するの」というと、

決まって言われることがあります。


「大学院に行って、なんになるの?」


この言葉には、

「大学院に行った後、どんな仕事をするの?」

という意味と、

「なにをする人になるの?」

という意味とが含まれているように思います。


結論から言うと、

大学院に行くのは、

「何者かになる」「仕事につながる」

ためではありません。


「大学院に行って、なんになるの?」

と問う人が前提にしているのは、

「社会人がなにかをするとき、それは仕事につながるか、

 何者かになるためでないと意味がない」

という考え方です。


でも、それではあまりにも視野が狭すぎます。


大学院で学ぶのは、

自分自身の価値観を自覚し制御しながら、

ものごとをできるだけ客観的に中立的に捉え、

普遍性をつかみだそうと、努力する能力です。


この能力

お金を稼ぐ仕事でも、稼がない仕事でも、

公的な活動でも、私的な営みでも、

どんな場でも生かされるものです。


この能力があれば、

他者からの感情論や偏ったものの見方に

振り回されることはありません。


こうした能力を養うことは、

自分の人生を豊かにするだけでなく、

ほんのちょっとでも、

自分の居場所を居心地よくすることができる、

と思います。


だから、

「大学院に行って、なんになるの?」

という言葉に、ひるまないで、

「人生を、自分の居心地をよりよくするために行くんだ」

と伝えましょう!

大学院生活 ガイド

おもに社会人院生の方向けに 大学院合格後の アカデミックライフ・スキルを お伝えします。

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