研究の心がまえ――ニュートラルでいこう

研究をすることは、なにがしか自分のなかに「言いたいこと」があり、

その「言いたいこと」がいかに根拠のある主張であることを

立証するプロセスです。


とはいえ、調査をすすめたり、分析をしていくうちに、

「あれ?これは、私が最初に考えていた『言いたいこと』とは
 違っているのでは・・・?」

とか、

「『言いたいこと』を根拠づけるようなデータが出てこない・・・!?」

ということがあります。


社会人院生は、しっかりした問題意識をもって入学してくるので、

この『言いたいこと』への思い入れが強く、

『言いたいこと』に合うデータを探そうとしてしまいます。


でも、そうした心がまえでいると、論理的な立証から離れていってしまいます。

自分に都合のいいデータだけを集めたものは、

研究ではありません。


研究していると、

自分が想定していた方向Aとは違う方向Bに、引き寄せられることがあります。

あれ、Bが言いたいわけじゃないのに、なんでBばっかりでてくるんだろう??

となることがあります。


研究ではこのような

データに導かれる感覚こそ

が重要です!!


まさに

「自分がほしい結論ではないものこそ

 宝の山!!」

なのです。


そして、こうした思いがけない宝の山にたどりつくためには、

『言いたいこと』からすこし距離をおき、

ニュートラルな心持ちでいることが必要です。


経営コンサルタントの小宮一慶さんは、次のように言ってます。

「思い入れはOKでも、
 思い込みはNG!」


(いきつけの美容院のトイレにおいてあった本を読んだ時に

 このメッセージに出会ったので、出典の詳細は不明です^^;)


社会人院生の皆さん、

思い入れはそのままに、

研究のプロセスは、ニュートラルでいきましょう!


photo by jon-flobrant on unsplash

大学院生活 ガイド

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